湿式製錬によるレアメタル回収
ゲル状化合物の沈殿を利用した廃リチウムイオン電池からの新規コバルト回収プロセス
300℃程度までの低温域で水溶液や高圧水蒸気を利用するプロセスは湿式プロセスと呼ばれ、銅の電解精錬に代表されるように金属の生産・リサイクルには欠かせないプロセスです。本研究室では、使用済みのリチウムイオン電池(LIB)スクラップを酸浸出して得られる水溶液から、希少金属であるコバルト(Co)を効率よく濃縮・回収するための研究を行っています。これまでに高分子と錯化剤を添加してCoをゲル状の物質として回収することに成功しており、今後はゲル化機構の調査を通じて他の金属リサイクルプロセスへの応用を図ります。